6月4日の東京湾は、季節外れの台風通過翌日ながら6船宿がマダコ船を出船。えさ政釣船店が竿頭17杯、岩田屋本店で今季最大5.2kgのモンスターが上がるなど、雨水濁りの悪条件を跳ね返す好釣果が記録された。マアナゴはかみやが竿頭18本と数を出した一方、タチウオは竿頭1本と厳しい状況が続いている。
今日の海況と釣果への影響
前日に季節外れの台風が通過し、東京湾周辺はまとまった雨量を記録。河川から大量の真水が流入し、沿岸部を中心に「雨水濁り」と呼ばれる茶色がかった潮色が広がった。北東風が4.8m/sと終日吹き続けたことで上潮と下潮がねじれる二枚潮も発生し、ライトタックルの釣りには難儀するコンディションだった。
水温は20.5℃と6月上旬としてはやや低めの数値。かみやの船長によると前回出船時から約3℃も低下しており、これは台風の雨水が表層を冷やしたためと考えられる。マダコにとって20℃台は産卵を控えた荒食いシーズンの入り口にあたるが、急激な水温低下が食いを渋らせた面もある。それでも底潮自体はある程度温度が保たれていたようで、ボトムをしっかり攻めた釣り人は数を伸ばしている。
小潮で潮の動き自体は緩やかだったものの、台風後の残り水が流れを複雑にしていた。岩田屋本店の船長が「薄濁・ゆるい」と報告しているように、千葉側は東京・神奈川側に比べて濁りの影響が軽く、釣果にも差が出た格好となった。
現場の声
台風翌日の出船判断が分かれるなか、実際に海に出た船長たちの報告は「予想よりは釣れた」というトーンで共通している。ただし、各ポイントの濁り具合によって明暗がはっきり分かれた一日でもあった。
2隻出しで出船。まず小型主体のポイントで土産作りをし、ポチポチと順調に数を重ねた。その後型狙いで各所を点々と探り、瞬間的にパタパタと連発する場面も。1号船では2kgクラスも出現。竿頭17杯、2番手11杯と好ペースを維持。
えさ政の「小型ポイントで土産確保→型狙いに移行」という二段構えの戦略は、台風後の不安定な海況では非常に理にかなっている。まずボウズを回避してから大型勝負に出るこの組み立てが、竿頭17杯・2番手11杯という安定した釣果につながった。
昨日の雨の影響が心配だったが、なんとかなった。無事オデコなしでお土産に。今季最大5.2kgのモンスターを筆頭に、4.4kg、3.18kg、2kgオーバーとデカタコが続出。潮色は薄濁りで流れは緩く、北東風ほどほど、波0.5〜1.0m。
岩田屋本店はエギマダコ船で出船し、全員安打(オデコなし)を達成。特筆すべきは5.2kgという今季最大サイズで、これは2kg前後が「良型」とされるマダコにおいて文字通りのモンスタークラス。千葉側は雨水の影響が比較的軽く、薄濁りにとどまったことが大型の食いにつながったと見られる。4.4kg、3.18kgと複数のキロオーバーが並んでおり、産卵前の大型が岸寄りに差してきている兆候が読み取れる。
かみや(マダコ船)
台風で多摩川は泥濁り。近場からスタートするも潮色悪く、単発拾い。ポイント移動後は潮通しのある場所でやや乗りが改善。時折1kgオーバーの良型も。地道にコツコツ増やし、ラスト1時間でようやくポツポツ顔を出すポイントに到達。
かみやのマダコ船は羽田エリアからの出船で、多摩川の泥濁りをまともに受ける立地。船長が「近場は潮色悪く」と嘆くのは当然で、潮通しのあるポイントまで移動してようやく釣りになった展開。竿頭16杯は台風翌日としては立派な数字で、粘りの操船が光った。
かみや(夜アナゴ船)
木更津沖のポイントも雨水濁り。北寄りの風が吹き続け、上げ潮時も二枚潮状態に。海水温は前回より約3℃低下。開始15分で船中わずか3本と低調な滑り出しだったが、ポイント変更後はポツンポツンと釣れ始めた。アカクラゲの浮遊も前回より増加。
夜アナゴ船の報告は、台風後の海況の厳しさを最もリアルに伝えている。水温3℃低下は魚の活性を直撃する大きな変動で、開始15分で船中3本という超スローペースがそれを物語る。しかしポイント移動後はペースを取り戻し、竿頭18本まで伸ばしたのは船長の腕とアナゴの底力というべきだろう。アカクラゲの増加は台風後の潮流変化の影響で、今後数日は仕掛けへの絡みに注意が必要になりそうだ。
西側ポイントへ。開始早々型は見れたが、転々と移動しながらの拾い釣りに。西側は今季初で気になるポイントを巡回。キロオーバーも出たが、出水の影響でノリが悪く厳しい展開。残念ながらオデコ2名。
洋平丸は西側ポイントの今季初調査という側面もあった出船。竿頭7杯にとどまったものの、ポイント開拓のための情報収集を兼ねていることを考えれば、今後のデータ蓄積につながる一日。「出水の影響でノリが悪い」というコメントは、雨水で海底の泥が巻き上がりタコエギへの反応が鈍くなった状況を示唆している。
魚種別コンディション
マダコ
好調竿頭17杯はマダコとしては好調の水準。台風通過翌日で雨水濁りという悪条件にもかかわらず、6船宿が出船し5船宿でオデコなし(もしくは最低1杯)を達成した。岩田屋本店の5.2kgは今季最大で、産卵を控えた大型が浅場に差してきている証拠。水温が安定すれば、今後さらにサイズ・数ともに上向く可能性が高い。
マアナゴ
まずまず竿頭18本は夜アナゴとしてはまずまずの数字。ただしスソが0本(ボウズ)で、腕の差が出やすい展開だった。水温が前回から3℃も低下し、開始直後は船中ほぼ沈黙という異例の低活性。ポイント移動で持ち直したが、二枚潮とアカクラゲの浮遊が終始釣りを難しくしていた。水温の回復とともに今後のペースアップが期待できる。
タチウオ
厳しい竿頭1本はタチウオとしては厳しいの一言。台風後の濁りと水温低下が直撃し、群れが散っている状態と推測される。90cmサイズが顔を出したのは救いだが、スソ0本が示すように船中大半が不発。東京湾のタチウオは例年7月以降に本格化するため、現時点では時期尚早の感が強い。
船宿スコアボード
| 船宿 | マダコ | マアナゴ | タチウオ | 特記 |
|---|---|---|---|---|
| えさ政釣船店 | 竿頭17杯 | — | — | 2隻出し・2番手11杯 |
| かみや | 竿頭16杯 | 竿頭18本 | — | マダコ・アナゴ2魚種出船 |
| 西野屋 | 竿頭15杯 | — | — | スソ1杯・安定感あり |
| 岩田屋本店 | 竿頭14杯 | — | — | 5.2kg今季最大!全員安打 |
| 深川吉野屋 | 竿頭9杯 | — | 竿頭1本 | マダコ・タチウオ2魚種出船 |
| 洋平丸 | 竿頭7杯 | — | — | 西側ポイント今季初調査 |
MVP: 本日最も好成績を収めた船宿
本日のMVPは竿頭17杯で数のトップに立ったえさ政釣船店。2隻出しで大勢の釣り人を受け入れつつ、2番手11杯・3番手9杯と全体の底上げにも成功した。一方、サイズ部門では岩田屋本店の5.2kgが文句なしのトップ。数の「えさ政」、型の「岩田屋」という明確な棲み分けが見える結果となった。西野屋もスソ1杯と堅実にまとめており、ボウズリスクの低さでは本日随一。かみやはマダコ16杯に加えて夜アナゴ18本と2魚種を揃える守備範囲の広さを見せた。
今後7日間の予報
台風一過の北東風は6月5日(金)まで残るが、週末の6日(土)〜7日(日)にかけて風は落ち着く見通し。ただし7日以降は降水確率が90%超と高く、梅雨前線の影響が本格化しそう。凪を狙うなら6日(土)が最有力で、風・波ともに穏やかな釣り日和が期待できる。来週前半は雨模様ながら風は弱まる傾向で、出船自体は可能なケースが多いだろう。
| 日付 | 天気 | 風 | 波 | 潮 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6/4(木) | 曇 19〜22℃ | 8.7m/s | 0.8m | 中潮 | △要注意 |
| 6/5(金) | 曇 18〜21℃ | 8.9m/s | 0.5m | 中潮 | △要注意 |
| 6/6(土) | 曇 18〜22℃ | 7.0m/s | 0.4m | 中潮 | ○まずまず |
| 6/7(日) | 雨 19〜22℃ | 4.6m/s | 0.3m | 小潮 | ◎釣り日和 |
| 6/8(月) | 雨 19〜23℃ | 9.2m/s | 0.6m | 小潮 | △要注意 |
| 6/9(火) | 曇 19〜25℃ | 4.5m/s | 0.4m | 小潮 | ◎釣り日和 |
| 6/10(水) | 曇 19〜24℃ | 3.9m/s | 0.3m | 長潮 | ◎釣り日和 |
6月7日(日)は降水確率92%で雨の可能性が高いが、風4.6m/s・波0.3mと海上コンディション自体は極めて穏やか。雨合羽を着れば問題なく釣りになるレベルで、カッパ一枚で空いている船に乗れる「穴場の日」になる可能性が高い。逆に8日(月)は風9.2m/sと吹き返しが強まり、出船判断が微妙なラインになる。
次の釣行プラン
おすすめ: 6月7日(日) × マダコ
風4.6m/s・波0.3mと今週最も穏やかな海況が予想される日曜日。降水確率は高いが、マダコ釣りは基本的にボトムの釣りなので雨の影響は軽微。台風後の濁りが落ち着いて潮色が回復するタイミングと重なるため、今日以上の食いが期待できる。小潮で潮の動きは緩いが、マダコにとっては潮が速すぎないほうがエギにじっくり乗ってくる傾向がある。今日の結果が「台風後でも竿頭17杯」だったことを考えると、条件が整えばツ抜け(10杯以上)は十分に射程圏内。雨で釣り人が減る分、ゆったり釣座を使えるメリットもある。
おすすめ: 6月9日(火)〜10日(水) × マダコ・マアナゴ
風4m/s台・波0.3〜0.4mと凪が続く平日の2日間。気温も24〜25℃まで上がり、台風で冷やされた水温の回復が見込める。水温が21〜22℃台に戻ればマダコの活性はさらに上がるはず。夜アナゴも水温回復とともにペースアップが期待できるため、かみやの夜便は要チェック。平日なら予約も取りやすい。
様子見推奨: 6月8日(月)
最大風速9.2m/sと今週最も風が強まる予報。波も0.6mまで上がり、出船取りやめの判断を下す船宿が出る可能性がある。降水確率93%で雨量もまとまる見込みのため、再び雨水濁りが発生するリスクも。無理をせず翌9日の凪を待つのが賢明。
出船時刻・予約は各船宿にご確認ください。最新の海況は海況予報ページでチェックできます。初めてのマダコ釣りに挑戦する方は船釣り入門ガイドもぜひご覧ください。