6月2日の東京湾は大雨・東南東風6.5m/sという荒天にもかかわらず多魚種が高活性を見せた。荒川屋シロギス竿頭132本が本日最大のトピック。石川丸マアジ竿頭66本、一之瀬丸タチウオ竿頭18本と、湾内の主要ターゲットが軒並み好調以上の数字を叩き出した1日となった。

今日の海況と釣果への影響

天気大雨 🌧
気温21.6℃
水温20.4℃
東南東 6.5m/s
1.88m
潮回り中潮(月齢17.1)

6月2日は終日大雨。東南東の風が平均6.5m/s、最大瞬間風速は18.6m/sに達し、波は1.88mとやや高め。陸上の体感は「出船を迷うレベル」の悪天候だった。しかし水中のコンディションは真逆で、雨による淡水流入と中潮の適度な潮流が魚の活性を押し上げる好条件を生んでいる。

水温20.4℃は6月上旬としては標準的な水準。この温度帯はシロギス・マアジ・タチウオなど東京湾の初夏ターゲットが一斉に食いを立てる"ゴールデンゾーン"にあたる。大雨で海面付近の塩分濃度が下がると、小魚やエビ類が底付近に集まりやすくなる。これが底物のマゴチやシロギスの好釣果に直結した可能性が高い。

大潮明けの中潮は潮の動きが大きく、朝の満潮05:04前後から下げ潮に転じるタイミングで多くの船宿が最初の時合いを迎えたと推測される。悪天候で釣り人の数が絞られたことも、ポイントのプレッシャーが低い状態での好釣果に貢献したはずだ。

現場の声

えさ政釣船店(マダコ船)

2隻出しでトップ12杯。序盤は小ダコ中心にポツポツ拾い、その後は良型狙いで探索。単発ながら釣れれば型が良い展開。潮時を狙って移動するも潮が合わず、走り回る展開に。

えさ政釣船店の船長コメントからは、マダコが「数より型」のフェーズに入っていることが読み取れる。小ダコが散在する一方で、良型は単発でポイントが限られる状況。潮時に合わせた移動が鍵になるが、この日は潮の動きと移動タイミングが噛み合わなかったようだ。2隻出しで竿頭12杯は「マダコとしては好調」と評価できる水準で、腕のある釣り人がしっかり結果を出している。

一之瀬丸(イサキ船)

剣崎沖のイサキが絶好調。良型が多く期待大。週末はキャンセル待ちが出るほどの人気。

剣崎沖のイサキは竿頭45本で好調の域。船長が「良型多い」と強調している通り、23〜36cmと30cm超えの良型が混じるサイズ構成は脂が乗り始める初夏のイサキとして申し分ない。週末にキャンセル待ちが出るほどの盛況は、この魚種の旬と釣果の安定感がしっかり周知されている証拠だろう。

一之瀬丸(テンヤタチウオ船)

徐々に上向きに。夏の陣開幕に期待。

タチウオの「夏の陣」という表現は、東京湾の船釣りファンにとって待ちに待ったキーワード。竿頭18本という数字は好調の基準をクリアしており、船長が語る「上向き」のトレンドと一致する。水温20℃台に乗ったことで湾奥までベイトフィッシュが回遊し始め、それを追うタチウオの群れが厚くなってきた段階と見られる。

弁天屋(ルアー船)

反応多くアタリ活発。フォールでのアタリをバラシが続き数が伸びず。後半は浅場へ移動し1日楽しめた。

弁天屋のルアー船はサワラを含む青物狙いで、船中10本(70〜120cm)の釣果。「反応多くアタリ活発」ながらバラシ連発という展開は、魚の活性は高いがフッキングが決まりづらい"食い渋り一歩手前"のパターン。フォール中のバイトはサワラ特有の鋭い歯によるリーダーカットも多発しやすく、ワイヤーリーダーやフロロ太号数の対策が有効な場面だ。

魚種別コンディション

シロギス

爆釣
竿頭 132 荒川屋
最大 23 cm 荒川屋弁天屋

竿頭132本はキスとしては文句なしの爆釣。荒川屋が竿頭132本(17〜23cm)、弁天屋が竿頭112本(17〜23cm)と、2船宿とも100本超えの圧倒的な数字を記録。6月の水温20℃台はキスが浅場に大群で接岸する最盛期の入り口にあたり、大雨による濁りがエサへの警戒心を薄れさせた可能性がある。今後も水温上昇とともにこの爆釣パターンが続く見通し。

マアジ

爆釣
竿頭 66 石川丸
最大 34 cm 石川丸

竿頭66本はアジとしては爆釣の水準。石川丸が竿頭66本(21〜34cm)と圧倒的な数字を叩き出した。弁天屋が竿頭41本(18〜30cm)で好調、荒川屋は竿頭16本(19〜28cm)とやや控えめ。三浦半島東側の石川丸が群を抜いた理由は、潮通しの良いポイントで回遊群をとらえたためと考えられる。30cm超の良型が混じり、脂乗りも良い時期に入っている。

タチウオ

好調
竿頭 18 一之瀬丸
最大 117 cm 一之瀬丸

竿頭18本はタチウオとしては好調。一之瀬丸が竿頭18本(65〜117cm)、石川丸が竿頭14本(60〜105cm)、弁天屋が竿頭10本(70〜109cm)と、3船宿全てがツ抜け以上の好成績。一之瀬丸の117cmはドラゴン級に迫るサイズで、船長が語る「夏の陣開幕」を裏付ける。水温上昇に伴いベイトが湾内に集まり始めたタイミングで、今後さらなる数・サイズアップが期待できる。

マゴチ

好調
竿頭 5 一之瀬丸
最大 55 cm 一之瀬丸

竿頭5本はマゴチとしては好調の水準。一之瀬丸が竿頭5本(40〜55cm)でトップ。弁天屋が竿頭4本(42〜54cm)、新明丸が竿頭4本(36〜52cm)と3船宿が揃って好結果。水温20℃台はマゴチの適水温ど真ん中で、大雨の濁りがエサのハゼやキスを底に張り付かせたことで、待ち伏せ型のマゴチにとっては絶好の捕食チャンスになったと考えられる。シーズン本番に向けて右肩上がりのトレンドが続きそうだ。

マダコ

好調
竿頭 12 えさ政釣船店
出船 7 船宿

竿頭12杯はマダコとしては好調の域。7船宿が出船しているのは東京湾のマダコ人気の高さを物語る。えさ政釣船店が竿頭12杯でトップ、長崎屋が竿頭8杯、豆やが竿頭7杯と続く。船長コメントにある通り「釣れれば良型」という展開で、小ダコの拾い釣りと良型の単発を組み合わせる戦略が有効。潮時のタイミングが合えば連発も狙える時期に入っている。

イサキ

好調
竿頭 45 一之瀬丸
最大 36 cm 一之瀬丸

一之瀬丸が竿頭45本(23〜36cm)を記録。剣崎沖のイサキは初夏の風物詩で、船長が「絶好調」と太鼓判を押す通り群れが厚い状態。36cmの良型が混じり、脂乗りも最高の時期に突入している。船中最少でも9本と全員が安定して釣れている点も特筆に値する。週末はキャンセル待ちの人気ぶりで、平日の方が予約が取りやすい。

竿頭 53 萬栄丸
最大 31 cm 萬栄丸

萬栄丸が竿頭53杯(17〜31cm)を記録。内房エリアのケンサキイカは初夏のシーズンインを迎えており、船中最少でも10杯と全員が二桁をクリア。31cmの良型も混じり、食味抜群のターゲットとして注目度が高まっている。同船ではクロムツも竿頭13本(28〜46cm)が出ており、深場の二本立てが楽しめる。

ショウサイフグ

まずまず
竿頭 10 新明丸
最大 38 cm 新明丸

新明丸が竿頭10本(20〜38cm)を記録。フグとしてはまずまずの水準で、好調ライン(15本)には届かないが、船中最少5本と全員が安定して型を見ている。38cmの良型も出ており、カットウ釣りの面白さを楽しめる水準。大雨の濁りでフグの警戒心がやや上がった可能性があり、クリアな日にはさらなる上積みが見込める。

船宿スコアボード

船宿シロギスマアジタチウオマゴチマダコその他
石川丸竿頭66竿頭14
荒川屋竿頭132竿頭16竿頭6
弁天屋竿頭112竿頭41竿頭10竿頭4サワラ10
一之瀬丸竿頭18竿頭5イサキ45
新明丸竿頭4竿頭4フグ10
えさ政釣船店竿頭12
萬栄丸ケンサキ53・クロムツ13
長崎屋竿頭8
豆や竿頭7
濱生丸6
鴨下丸竿頭5

MVP: 本日最も好成績を収めた船宿

本日のMVPは石川丸。アジ竿頭66本とタチウオ竿頭14本の二冠は圧倒的な存在感。三浦半島東岸の潮通しの良さが武器になった1日だった。多魚種展開では弁天屋が5魚種をカバーし、「何を釣っても楽しい」総合力の高さを見せた。マダコ戦線ではえさ政釣船店が2隻出しの強みを活かしてトップ12杯。船橋エリアのマダコポイントの充実ぶりが光る。

今後7日間の予報

週前半は荒天が続くが、6月6日(土)以降は風が収まり釣り日和が戻る見込み。特に7日(日)は風速3m/s以下・波0.16mと絶好のコンディション。ただし降水確率90%のため雨具は必須。週末に釣行を計画している方にとっては海況面では好条件が揃う。

日付気温判定
6/2(火)20〜22℃最大9.2m/s0.58m大潮△要注意
6/3(水)19〜24℃最大16.9m/s1.88m中潮△要注意
6/4(木)18〜22℃最大10.9m/s1.14m中潮△要注意
6/5(金)18〜20℃最大9.4m/s0.42m中潮○まずまず