6月1日の東京湾は、待望のマダコ湾奥部解禁初日を迎え21船宿が一斉出船。いわたと品川ひらい丸が竿頭20杯を記録した。さらに深川吉野屋のタチウオが竿頭37本の爆釣、海福丸のマアジが竿頭90本と、夏の東京湾が本格始動した格好だ。
今日の海況と釣果への影響
6月最初の月曜日は大潮回りの好条件でスタート。南南西の風が平均3.5m/sと穏やかで、波高も0.7mと凪に近い状態が続いた。マダコ解禁初日としては上々のコンディションで、多くの船が東京湾一帯を広範囲に探ることができた。
水温20.5℃は6月初旬としては標準的な数値。マゴチやマダコが本格的に活性化する20℃台に乗っており、夏のターゲット魚種が一気に動き出す温度帯に入っている。大潮で潮流がしっかり効いたことも、アジやタチウオの好釣果を後押しした要因だろう。
ただし瞬間風速は14.2m/sを記録する場面もあり、午後にかけてやや風が強まった時間帯もあった。タチウオの深場釣りではこの風の影響でアタリが取りにくくなった船宿もあったようだ。
現場の声
マダコ解禁初日ということもあり、各船宿から熱のこもったコメントが寄せられている。最も詳細な現場レポートを残してくれたのがいわたの船長だ。
ひと流し目から5〜6人同時巻きスタート。40分ほどで60杯以上が上がる予想外の展開。しかしその後は型を見るのも厳しくなり南下。上げ潮狙いで西へ戻りポツポツ追加した。去年のような雰囲気はなく、過度な期待はせず型を見るのを目標に。今後の台風でかき混ざり酸素濃度が広がれば期待できる。
いわたの船長コメントから読み取れるのは、解禁初日ゆえに「溜まっていたタコ」が最初の流しで一気に食い、その後は散発になったという典型的な初日パターン。朝の猛烈なラッシュで竿頭20杯まで伸ばした手際の良い釣り人がいた一方、後半のスローダウンが全体の印象を左右している。昨年の爆湧きほどの密度ではないという船長の見立ては、今後の展開を占う重要な一次情報だ。
事前にはあまり良い情報がなかったが、ひと流し目から小ぶりな湧きダコが見えた。一方で開幕恒例の生き残り良型が出現し、3.7kg・3.4kg・3.3kgの特大級が続出。船内騒然の展開に。
かみやの船長コメントが示すもう一つの注目点は、「湧きダコ」と「居残り大型」の二極化だ。小型の新子が散見される一方、越冬した3kg超の巨大タコが複数上がっている。解禁初日ならではの大物チャンスがあったことは見逃せない。
タコフィーバーへの期待から5隻体制で出船。前半は早々にツ抜け達成。後半は型狙いに切り替え、単発ながら1〜1.5kgが多く最大2kg超えも出た。トップ12杯、2番手11杯が2名。
えさ政釣船店は5隻体制という大船団で挑みながら竿頭12杯。前半の勢いで数を稼ぎ、後半はサイズアップを狙うという戦略的な釣り方が功を奏した好例だ。
第二海堡周辺で型狙い。攻略できる人はアタリを出せるが、バラシが多すぎて数が伸びず。釣れれば極上サイズ。釣った数の倍以上をバラした人も。
こうゆう丸のタチウオは竿頭4本と数では厳しかったものの、85〜117cmの良型揃い。船長の「掛けても掛けても上がらない」というコメントは、大型タチウオ特有の引きの強さとバラシの多さを物語っている。型狙いのショートタチウオ船ならではの難しさが出た格好だ。
魚種別コンディション
マダコ
好調解禁初日に21船宿が出船する超大型フリート。竿頭20杯はマダコとしては好調の水準で、まずは上々の滑り出しと言える。ただし船長コメントにもある通り、朝の一発目に集中した船宿が多く、中盤以降は単発のパターンが目立った。和彦丸が竿頭18杯、かみやが13杯、えさ政釣船店と第二泉水が12杯と二桁到達船宿が複数あり、湾全体でタコの存在は確認できている。ボウズ(0杯)が出た船宿も散見され、腕の差・座席の差がはっきり出る初日だった。水温20℃台でタコの活性は十分。今後、潮が回って底質がかき混ざれば湧きが本格化する可能性は高い。
タチウオ
爆釣竿頭37本は爆釣基準の20本を大幅に超える圧巻の数字。深川吉野屋がサイズ・数ともに独走し、船中最低でも9本とボウズなしの安定ぶりだ。石川丸が竿頭25本(60〜112cm)、ひらの丸が15本(65〜116cm)、教至丸が12本(70〜115cm)と6船宿中4船宿でツ抜け以上を達成。大潮の強い潮流がベイトを寄せ、タチウオの捕食スイッチが入った格好だ。121cmのドラゴンサイズも出ており、数もサイズも文句なし。一方でこうゆう丸は型狙いのショート便で竿頭4本にとどまり、船長コメント通りバラシの多さが課題となった。
マアジ
爆釣竿頭90本はアジとしては爆釣の水準。海福丸が船中20〜90本と全員ツ抜けの安定感を見せた。教至丸も竿頭78本(22〜38cm)で、三浦半島東岸のアジポイントが絶好調。荒川屋が竿頭45本(19〜34cm)、石川丸が41本(18〜34cm)と金沢八景エリアも安定している。大潮の下げ潮がアジの群れを回遊させ、水温20℃台で活性も高い。サイズは16〜38cmと小型混じりだが、30cm超の良型も混ざっており食味も期待できる。弁天屋は竿頭27本、須原屋が30本とやや控えめだったが、これでもアジとしてはまずまず以上の水準だ。
シロギス
爆釣竿頭112本は爆釣基準の100本超えで、6月のキス釣りが本領を発揮し始めた証拠。弁天屋が圧倒的なトップだが、船中最低2本と差が大きく出ている点は注意が必要。中山丸も竿頭55本(13〜23cm)とまずまず以上の結果。砂地の浅場にキスが接岸してきており、大潮の潮が動く時間帯にまとめて掛ける腕が竿頭とボトムの差を分けた。水温20℃台はキスの最適水温帯で、今後さらなる数釣りが期待できるシーズンだ。
マゴチ
好調竿頭6本はマゴチとしては好調の水準(基準5〜7本)。弁天屋が竿頭6本(40〜52cm)でトップ。新明丸が竿頭3本(36〜52cm)、ミナミ釣船が竿頭3本、川崎丸が竿頭3本と4船宿が出船。水温20℃台に乗ったことでマゴチの捕食が活発化しており、6月はまさにベストシーズンの入口。弁天屋ではボウズ(0本)も出ているため、エサのハゼを活きよく底付近で泳がせるテクニックが明暗を分けている。今後の水温上昇とともにさらなる好釣果が見込める。
ショウサイフグ
まずまず竿頭11本はショウサイフグとしてはまずまずの水準(基準8〜14本)。新明丸1船宿のみの出船だが、20〜38cmと型も揃っている。ボウズも出ており船中のバラつきが大きい点は、フグ特有のアタリの取りにくさが影響しているだろう。大潮で底潮が速く動く時間帯はカットウ仕掛けへの反応がやや鈍くなりやすい。中潮や小潮の方がフグ釣りにはマッチする可能性がある。
マアナゴ
まずまず中山丸のみの出船で竿頭38本。夜アナゴの時期に入り、日没後の食い込みに期待できるシーズンだ。25〜50cmとサイズにバラつきがあるが、40cm超の良型も混ざっている。船中最低2本と全員安打を達成しており、初心者でも型が見やすい状況。
ケンサキイカ
まずまず萬栄丸が内房沖で竿頭43杯を記録。船中最低5杯と全員が束以上をキャッチしている安定感が光る。17〜35cmと小型混じりだが、夏のケンサキイカシーズンが本格化している証拠。外房寄りの深場に群れがまとまっている模様で、今後の潮次第ではさらなる数釣りも期待できる。
船宿スコアボード
| 船宿 | マダコ | タチウオ | マアジ | シロギス | マゴチ | その他 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 弁天屋 | — | 竿頭10 | 竿頭27 | 竿頭112 | 竿頭6 | — |
| 深川吉野屋 | 竿頭7 | 竿頭37 | — | — | — | — |
| 海福丸 | — | — | 竿頭90 | — | — | — |
| いわた | 竿頭20 | — | — | — | — | — |
| 品川ひらい丸 | 竿頭20 | — | — | — | — | — |
| 教至丸 | — | 竿頭12 | 竿頭78 | — | — | — |
| 石川丸 | — | 竿頭25 | 竿頭41 | — | — | — |
| 和彦丸 | 竿頭18 | — | — | — | — | — |
| ひらの丸 | — | 竿頭15 | — | — | — | — |
| 新明丸 | 竿頭4 | — | — | — | 竿頭3 | フグ竿頭11 |
| 中山丸 | — | — | — | 竿頭55 | — | アナゴ竿頭38 |
| かみや | 竿頭13 | — | — | — | — | — |
| えさ政釣船店 | 竿頭12 | — | — | — | — | — |
| 第二泉水 | 竿頭12 | — | — | — | — | — |
| 洋平丸 | 竿頭11 | — | — | — | — | — |
| 濱生丸 | 竿頭11 | — | — | — |