5月17日の東京湾は大潮の強い潮流が全域に効き、複数魚種で爆発的な釣果が記録された。新明丸のシロギス竿頭120本、石川丸のマアジ竿頭99本が双璧。マゴチも8船宿が出船し竿頭6本が2船宿で記録され、5月中旬としては好調な立ち上がりを見せている。

今日の海況と釣果への影響

天気晴れ ☀️
気温17〜23℃
水温19.8℃
風南東 0.9m/s
波0.2m
潮回り大潮(月齢0.3)

日曜日の東京湾は終日晴天に恵まれ、風は南東から1m/s前後と穏やか。波も0.2m程度のベタ凪で、船上の快適さは文句なしの一日だった。大潮の初日にあたり、満潮4:32・干潮11:07という潮回りで、朝の出船時から午前中にかけて下げ潮がしっかり効く展開。この潮の動きがキスやアジの食いに直結している。

水温19.8℃は5月中旬としては順調な上昇ペース。20℃の大台目前という温度帯は、マゴチにとっては活性が一段上がるゾーンに入りかけている段階だ。キスの束釣りが成立するのも、この水温帯でエサ取りの活性が上がりすぎず、キスが果敢にアタックしてくる好条件のため。アジも表層から中層にプランクトンが湧きやすい環境が整い、群れが固まりやすくなっている。

一方で大潮特有の激流は、ポイントによっては仕掛けのコントロールを困難にした。いわたの船長が語るように「朝から激流気味」で、アジのポイント選択に苦労した船宿も少なくない。潮が速すぎるとコマセが効かず、群れの前を仕掛けが通過してしまう。大潮は「動けば爆釣、ハマらなければ苦戦」という両極端な結果を生みやすい。

現場の声

本日は複数の船長から詳細な現場レポートが届いており、ポイント選択の苦労と工夫がうかがえる。大潮の激流に翻弄されながらも、経験に基づくポイント移動で釣果を引き出した好例が多かった。

いわた(東大井)

LTアジ&シロギスのリレー船で2隻出船。朝のアジは大潮の激流で数ヶ所転々とするも型を見る程度。潮が落ち着いたタイミングでメインポイントに入ると、一投目からダブルヒットや同時巻きが連発。後半のキスもどのポイントでもぽつりぽつりと拾えた。「アジの反応はごってり。また喰いだしてくれることを期待」とのこと。

いわた船長のコメントからは、大潮の激流がアジ釣りに大きな影響を与えたことが読み取れる。ただし潮が緩んだタイミングでは一気に食いが立っており、群れ自体は濃い。このパターンは今後も続く可能性が高く、潮止まり前後を集中的に攻める釣り方が有効だろう。

えさ政釣船店(船橋)

大貫沖の水深8mを攻め、下げ潮が効いている時間帯に連続ヒットがあったものの長続きせず。後半の上げ潮は効かず単発。「白子率が高くなっている。期間限定なので早めの釣行を」とアピール。

ショウサイフグの白子は初夏の限定食材として人気が高い。大貫沖の水深8mという浅場は、この時期のフグが産卵を意識して接岸している証拠。白子率の上昇は、あと数週間で産卵期を迎えることを示唆しており、狙うなら今月中が勝負だ。

かみや(羽田)

マゴチ&シロギスのリクエスト乗合で15名出船。マゴチは出だしのひと流しで3本と好スタートだったが、変な潮が入ってトーンダウン。昨日好調だったポイントも不発。後半のシロギスは木更津沖で中型主体にコンスタントに拾い、お土産確保。スルメイカ船は富浦沖〜館山沖〜剣崎沖と広範囲を探索するも反応が乏しく苦戦。

かみや船長の「変な潮が被ってきた」という表現は、大潮特有の二枚潮や反転流を指していると考えられる。マゴチは潮の方向が安定している時に活発にエサを追うが、潮がぶつかるような複雑な流れでは食い渋る傾向がある。出だし3本の好スタートが続かなかったのは、ポイントの良し悪しではなく潮のコンディション変化が原因だろう。スルメイカに関しては、剣崎沖で「潮色が濁って二枚潮気味」とあり、黒潮系の暖水が安定して入っていない可能性がある。

きよし丸(三浦半島)

アオリイカ船は「泣きの1回、ダメでした」。完全ボウズで燃え尽きたとのこと。

アオリイカは春の産卵接岸シーズンだが、接岸のタイミングは水温と潮流に大きく左右される。19℃台後半まで上がっているものの、三浦半島東側は潮通しが良すぎて群れが定着しづらいケースもある。次の中潮周りで潮が落ち着いたタイミングに再チャレンジの余地がありそうだ。

魚種別コンディション

シロギス

爆釣
竿頭 120 本 (新明丸)
最大 24 cm (複数船宿)

竿頭120本はキスとしても文句なしの爆釣水準。12船宿が出船し、長崎屋が111本、須原屋が83本、隠居屋が66本、第二泉水が60本と、50本超えが続出した。水温19℃台はキスの接岸ピーク期にあたり、大潮で砂地のエサが活発に動いたことが束釣り連発の背景。船中最低でも新明丸の31本という驚異的なボトムラインが、群れの厚さを証明している。5月後半〜6月前半はさらなる数釣りが期待できる最盛期に突入する。

マアジ

爆釣
竿頭 99 本 (石川丸)
最大 46.5 cm (和彦丸)

竿頭99本はアジとして爆釣の水準。17船宿という大艦隊が出船し、鴨下丸が62本、鈴福丸が55本、まる八が55本、第二泉水・須原屋が50本と、50本オーバーが6船宿に達した。さらに和彦丸が最大46.5cm、鈴福丸が33〜45cmと大型揃いの船宿も目立ち、数・サイズともに充実。大潮の潮止まり前後に集中的に食いが立つパターンだったが、激流時は苦戦した船宿もあり、腕の差が出やすい一日でもあった。

マゴチ

好調
竿頭 6 本 (一之瀬丸・深川吉野屋)
最大 58 cm (新明丸・鶴)

8船宿が出船し、竿頭6本が2船宿で記録されたのはマゴチとしては好調の水準。一之瀬丸が竿頭6本(38〜57cm)、深川吉野屋が竿頭6本(35〜55cm)で数をリード。新明丸が竿頭5本(最大58cm)、鶴が竿頭5本(最大58cm)とサイズで存在感。弁天屋が竿頭4本(最大54cm)、かみやが竿頭3本(最大48cm)、川崎丸が竿頭3本と続く。水温20℃目前はマゴチの捕食活性が本格化する温度帯で、6月に向けてさらなるサイズアップ・数の伸びが見込める。ボウズの出た船宿もあり、大潮の潮流変化に食いが左右された面はあるが、8船宿出船という活況ぶりがシーズン本格化を物語っている。

マアナゴ

好調
竿頭 42 本 (濱生丸)
最大 50 cm (中山丸)

5船宿が出船し、濱生丸が竿頭42本、中山丸が36本、つり幸が34本、ミナミ釣船が31本、かみやが30本と、全船宿で30本前後のハイスコアを叩き出した。夜釣りが本番のアナゴだが、大潮で潮が大きく動く日は食いが活発になりやすい。水温19℃台はアナゴの接岸が安定する温度帯で、初夏の最盛期に入ったと言える。中山丸の50cmは良型の部類に入る。

タチウオ

好調
竿頭 15 本 (ひらの丸)
最大 138 cm (こうゆう丸)

5船宿が出船し、ひらの丸が竿頭15本(65〜105cm)で好調の水準。深川吉野屋が12本(60〜127cm)、こうゆう丸が10本(70〜138cm)とツ抜け船宿が3つ。こうゆう丸の138cmはドラゴン級で、大型が湾内に入っていることを示す貴重なデータ。一方で石川丸は竿頭4本にとどまり、ポイントや潮の当たり方で明暗が分かれた。大潮の速い潮流下でもベイトを追って活発に動いていた模様で、今後の水温上昇とともにさらなる好釣果が期待できる。

ショウサイフグ

まずまず
竿頭 9 本 (えさ政釣船店)
最大 38 cm (新明丸)

3船宿出船でえさ政釣船店が竿頭9本(22〜35cm)、ひらの丸が8本(20〜31cm)、新明丸が6本(20〜38cm)。フグとしては「まずまず」の範囲。大貫沖の水深8mという浅場が主戦場で、下げ潮の効いている時間帯に集中的にアタリが出るパターン。船長コメントにもあるとおり白子率が高まっており、食味的には今がベストシーズン。数こそ伸び悩んだが、38cmの良型が出ているのは魅力的だ。

マダイ

爆釣
竿頭 5 本 (一之瀬丸)

一之瀬丸の1船宿のみの出船データだが、竿頭5本・船中最低1本は、マダイとしては爆釣の水準。全員安打(ボウズなし)は極めて珍しく、群れが固まっている好条件に当たったと考えられる。大潮で潮が大きく効き、コマセダイの仕掛けが良い位置に馴染んだのだろう。サイズデータは未記録だが、5月はノッコミ後期にあたり大型が出やすい時期。注目に値する好成績だ。

マダコ

まずまず
竿頭 3 本 (川崎丸)

川崎丸のみの出船で竿頭3杯。タコとしてはまずまずの水準だが、水温が20℃を超えてくると本格的に数が伸びる傾向がある。現時点では偵察段階といった印象で、6月に入って水温がさらに上がれば一気に好転する可能性を秘めている。

船宿スコアボード

船宿シロギスマアジマゴチタチウオその他
新明丸竿頭120—竿頭5—フグ竿頭6
石川丸—竿頭99—竿頭4—
長崎屋竿頭111————
須原屋竿頭83竿頭50———
隠居屋竿頭66————
第二泉水竿頭60竿頭50———
鴨下丸—竿頭62—竿頭9—
鈴福丸—竿頭55———
まる八—竿頭55———
一之瀬丸——竿頭6—マダイ竿頭5
深川吉野屋—竿頭22竿頭6竿頭12—
鶴——竿頭5——
濱生丸————アナゴ竿頭42
ひらの丸———竿頭15フグ竿頭8
こうゆう丸———竿頭10—