5月21日の東京湾は、雨と北東風が残るタフなコンディションながら各魚種が軒並み高活性を見せた。新明丸のシロギスが竿頭148本と爆釣を記録し、同船のマゴチも竿頭8本・最大56cmと好調。教至丸のマアジは竿頭92本で爆釣水準に達し、夜のマアナゴもかみやで竿頭36本と上々の結果となった。
今日の海況と釣果への影響
朝から断続的な雨が降り、北東風が最大9.5m/sまで吹いた。釣り人にとっては体感的に肌寒く、快適とは言い難いコンディション。しかし海中の魚たちにとっては、この「人間には不快な天気」がプラスに働いた。曇天・雨天は上空の光量が落ちるため、マアナゴやマゴチなど光を嫌う魚種の活性が上がりやすい。
水温20.0℃は5月下旬としてはやや高めの推移で、シロギスの荒食いやマゴチの捕食行動が活発化する好条件。中潮の潮回りで朝6時38分に満潮を迎えたため、朝イチのフィーディングタイム(6:07〜8:07)に潮止まりから下げ始めが重なり、エサとなる小魚やエビ類が動き出すタイミングと一致した。この「水温+潮のタイミング」が全魚種の好釣果を生んだ最大の要因と読める。
波は0.6〜0.9mで、北東風による多少のウネリはあったものの出船に支障はなかった。ただし風が強まった時間帯はアタリが取りにくく、繊細な釣りが要求されるショウサイフグは苦戦を強いられた。
現場の声
本日は複数の船長から貴重な現場情報が寄せられた。共通するキーワードは「雨天でもアタリは出る」「潮が速い中での釣り方の工夫」の2点。
かみや(夜アナゴ船)
雨残りの予報で客足は11名に留まったが、上空が暗いこともあり開始早々からポツリポツリと釣れ始めた。風向きが前日と逆で潮先は左ミヨシ側に。出足は上々だったが食いが長続きせず、4ヶ所を回る展開。潮が緩み始めてからが本番となった。
かみやの船長コメントからは、ポイント移動の判断力が読み取れる。アナゴは同じ場所で粘っても食いが止まれば回復しにくいため、見切りの早さが釣果に直結する。「開始30分で船中40本ちょい」という出足の良さは、曇天で上空が暗かったことが食いを誘発したと考えられる。
中山丸(夜アナゴ船)
北東風と上げ潮がぶつかりポチャポチャと難しい条件だったが、上空が暗くスタートからポツポツとまずまず。竿頭から27、27、25、23、22本と続き、ツ抜けのお客様が多数。トップの独走はなく全体に平均して回った。木更津沖15m、薄濁り・速潮。
中山丸の船長が報告した「トップの独走がなく全体に回った」という釣れ方は注目に値する。通常アナゴ釣りは腕の差が出やすく竿頭が突出しがちだが、この日は群れの密度が高く船全体に均等に食いが回ったことを示唆している。木更津沖15mという浅場で薄濁りの潮色は、梅雨前のアナゴ接岸パターンそのもの。船長の「梅雨アナゴ本番」というコメントが示す通り、今後さらなる釣果の上積みが期待できる。
教至丸(LTショートアジ船)
走水沖で朝イチから顔が見えた。中型メインに良型、デカアジも混じり、ダブル・トリプルヒットもあった。雨に風に速潮でやりにくい中、お客様の頑張りでしっかりお土産ゲット。
走水沖50〜60mでの釣りは速潮との戦いになるが、教至丸船長が言う「ダブル・トリプル」が出るほど群れの密度が濃い。20〜40cmのサイズミックスは、複数の群れが重なっている証拠で、走水の回遊ルートにアジが集まり始めた初夏の好パターンと言える。
新明丸(キス船・マゴチ船・フグ船)
シロギス船は中ノ瀬沖で48〜148匹。マゴチ船は近場〜大貫沖で7名中0〜8本、竿頭は内海様。2番手5本、オデコ1名。フグ船は大貫沖で22名中0〜7匹、ショウサイ主体。
新明丸は3魚種を同日に出船させており、各ポイントの状況が俯瞰できる貴重なデータ源。中ノ瀬沖のシロギスは最低でも48本という高い底上げが特筆もの。マゴチは竿頭8本に対してオデコが1名出ており、「釣れる人と釣れない人の差」が大きい日だった。マゴチ釣りはエサ付けと誘いの繊細さが釣果を分けるため、この日のような速潮条件では経験値がモロに反映される。
魚種別コンディション
シロギス
爆釣竿頭148本はキスとしても文句なしの爆釣水準。最低でも48本を確保しており、船中全員がまずまず以上の釣果を持ち帰れた計算になる。中ノ瀬沖は水温20℃の好条件でキスの産卵前の荒食いが始まっており、13〜24cmのサイズミックスは群れの層が厚い証拠。6月にかけてさらに数が伸びる可能性が高い。
マアジ
爆釣竿頭92本はアジとしても爆釣の領域。教至丸が走水沖で叩き出した数字で、ダブル・トリプルヒットが頻発するほど群れが濃かった。海福丸も同エリアで竿頭44本と好調を維持しており、走水沖のアジは回遊が安定している。40cmクラスの良型混じりはクーラーの重みも十分で、食味も最高の時期。
マゴチ
爆釣竿頭8本はマゴチとしては爆釣の水準。基準表で8本以上は最高評価にあたる。ただし7名中オデコが1名出ており、2番手が5本と腕の差が顕著。近場〜大貫沖という広いエリアを探った結果で、水温20℃はマゴチが本格的に動き出す好適温。56cmは良型の部類で、これから梅雨にかけて60cmオーバーの大型も射程に入ってくる。
マアナゴ
好調かみやが竿頭36本、中山丸が竿頭27本を記録。中山丸では竿頭から27、27、25、23、22本と上位が揃い、ツ抜け達成者が多数出た。雨天で上空が暗く、アナゴの活性が上がる典型的な好条件。木更津沖15mの浅場に群れが寄っており、中山丸船長が「梅雨アナゴ本番」と評したとおり、今後の梅雨入りで更なる数釣りが期待できるシーズン最盛期に突入しつつある。
クロムツ
まずまず萬栄丸が内房エリアで出船。竿頭9本でオデコも出ており、日ムラが大きい深場釣りらしい展開。27〜41cmのサイズは食べ頃で、脂が乗った初夏のクロムツは希少な高級ターゲット。深場の釣りは潮流よりもポイント選定が釣果を左右するため、ベテラン向けの玄人狙いと言える。
ショウサイフグ
厳しい竿頭7本はフグ(ショウサイ)としてはやや渋いの評価。22名中オデコが3名出ており、大貫沖の広い釣り場で群れに当たるかどうかが明暗を分けた。北東風による波でアタリが分かりにくい条件が響いた可能性が高い。フグの繊細なカットウ釣りは凪の日に真価を発揮するため、風が落ち着く来週前半に期待したい。
船宿スコアボード
| 船宿 | シロギス | マアジ | マゴチ | ショウサイフグ | マアナゴ | クロムツ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 新明丸 | 竿頭148 | — | 竿頭8 | 竿頭7 | — | — |
| 教至丸 | — | 竿頭92 | — | — | — | — |
| 海福丸 | — | 竿頭44 | — | — | — | — |
| かみや | — | — | — | — | 竿頭36 | — |
| 中山丸 | — | — | — | — | 竿頭27 | — |
| 萬栄丸 | — | — | — | — | — | 竿頭9 |
MVP: 本日最も好成績を収めた船宿
本日のMVPは3魚種を同時出船させた新明丸。シロギス竿頭148本は東京湾全体でも圧倒的なトップ数字であり、マゴチ竿頭8本も爆釣水準。1船宿で「キス爆釣+マゴチ爆釣」を同日達成するのは、中ノ瀬〜大貫沖という広域をカバーできる鶴見出船の強みが活きた結果。アジ部門では走水沖の教至丸が竿頭92本で独走し、三浦半島東岸エリアの強さを見せつけた。
今後7日間の予報
明日22日(金)は北東風が最大12.8m/sまで強まる予報で、中山丸は既に全船中止を発表している。他の船宿も出船見合わせの判断が相次ぐ可能性が高い。23日(土)以降は徐々に風が収まり、25日(月)〜27日(水)にかけては風速3〜4m/s以下の凪予報。週明けが今週最大のチャンスとなる。
| 日付 | 天気 | 風 | 波 | 潮 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5/22(金) | 雨 15〜17℃ | 最大12.8m/s | 0.86m | 中潮 | △要注意 |
| 5/23(土) | 晴 14〜19℃ | 最大10.0m/s | 0.72m | 小潮 | △要注意 |
| 5/24(日) | 雨 16〜21℃ | 最大6.8m/s | 0.36m | 小潮 | ○まずまず |
| 5/25(月) | 曇 16〜23℃ | 最大4.0m/s | 0.34m | 小潮 | ◎釣り日和 |
| 5/26(火) | 曇 17〜24℃ | 最大3.0m/s | 0.24m | 長潮 | ◎釣り日和 |
| 5/27(水) | 曇 17〜22℃ | 最大2.8m/s | 0.20m | 若潮 | ◎釣り日和 |
風速推移グラフが明確に示す通り、22日(金)をピークに風は急速に弱まる。25日(月)以降は3日連続で風速4m/s以下・波高0.3m以下の完全な凪予報。潮回りは小潮〜長潮〜若潮と潮の動きが小さくなるが、凪の恩恵で繊細なアタリが取りやすく、特にショウサイフグやカワハギなど感度勝負の釣りには絶好の条件となる。
次の釣行プラン
おすすめ: 5月25日(月) × シロギス・マゴチ
風速4.0m/s以下・波高0.34mの好条件に加え、気温が23℃まで上がり水温のさらなる上昇が見込める。本日148本という爆裂釣果を叩き出した中ノ瀬沖のシロギスは群れが居着いており、凪の日はさらに数が伸びる可能性大。マゴチも水温上昇でエサを追う活性が上がるため、竿頭2ケタも視野に入る。平日のため釣り座の余裕もあり、じっくり攻められる。
おすすめ船宿: 新明丸(シロギス・マゴチとも実績抜群)
おすすめ: 5月26日(火) × マアジ・夜アナゴ
風速3.0m/s・波高0.24mはベタ凪と呼べる好海況。走水沖のアジは群れの密度が非常に高い状態が続いており、凪であればビギナーでも30本以上が見込める。夜は長潮で潮の動きが緩やかだが、曇天予報で上空が暗くなればアナゴの食いは十分期待できる。昼にアジ、夜にアナゴのダブルヘッダーも可能な贅沢な一日。
様子見推奨: 5月22日(金)
北東風が最大12.8m/sの強風予報で、既に中山丸が全船中止を発表。他の船宿も出船中止の判断が広がる見込み