21日に最接近した台風が抜け、22日の東京湾は一転して凪の海になりました。波は0.46m、北東の風も3.6m/s。荒天明けは「魚が散って渋い」ことも多いのですが、今日は逆に濁りと water の入れ替わりがプラスに働き、マアジとシロギスの数釣りが一気に跳ね上がっています。台風でスケジュールをずらした船宿も多く、火曜ながら40軒以上が釣果を上げる賑やかな1日となりました。
台風一過の典型的なパターンでした。気圧が回復し北東の弱い風に変わったため、湾奥から湾口まで終日穏やか。若潮は本来「潮が最も動かない」タイミングですが、今日は台風の余波で上潮だけが速く流れる二枚潮が各所で発生しました。数釣り系の浅場は恩恵を受け、逆に底物は苦戦するという明暗が出ています。
水温24.2℃は9月下旬としてやや高めの部類。マアジ・シロギス・タチウオといった夏秋の主役が揃って高活性を保てる水温帯です。一方でカワハギやショウサイフグは、水温が下がり始めてから本格化する魚種。今日の数字が伸びなかったのは季節進行の途中にあるためで、10月に入れば評価は変わります。
現場の声
台風明けの海が実際どうだったかは、船長コメントに端的に表れていました。いなの丸は港前の一ヶ所で1日を通したと報告。荒天後で魚探反応が消えている不安があった中、朝から高活性だったことを明かしています。
台風後も反応があり、まずは一安心。朝からバリバリの高活性で、打率はやや悪かったが中盤以降も当たりは続いた。港前で1日通した。
「反応はあるが打率が悪い」というのは、活性は高いがタチウオが上下に散っている状態を示します。テンヤ3〜20本、天秤4〜22本と仕掛け間で差が小さかったことからも、群れの濃さよりも合わせのタイミングが結果を分けた1日だったとわかります。
竹岡沖の水深20mで朝から二枚潮が続き苦戦する時間帯があった。潮の流れが落ち着いた時間にアタリが続き、ダブルも出た。その後は拾い釣り。
二枚潮はカワハギ釣りの天敵です。道糸が上潮に取られ、オモリが浮いて底が取れなくなるため、繊細な聞き上げが効かなくなります。竿頭9本という数字は、この条件下では健闘した部類。潮が緩んだ短い窓を逃さなかった人が釣果を伸ばしています。
21日予定のLTアマダイを台風で1日スライドし12名で出船。手前のポイントは投入直後に道糸が飛ぶ速潮で退散。剣崎方面も潮が速く、東へ移動してようやく本番開始。
千葉側の降雨で表層に淡水が乗り、上潮だけが走る典型的な出水後の潮でした。ポイントを三度変えてアマダイ船中34本にまとめた判断は、まさに現場の目。アマダイのように一投一投が重い釣りでは、潮の素直な場所を探せるかどうかがすべてです。
魚種別コンディション
マアジ
爆釣アジの好調ラインは竿頭30本。今日は21船宿が出船し、粂丸160本を筆頭に長崎屋109本、品川ひらい丸85本と爆釣基準の50本を9軒が突破しました。粂丸は19日の150本、20日の105本から今日160本と週を通じて右肩上がり。台風後の濁りで警戒心が薄れ、コマセへの反応が良くなったのが効いています。海福丸の48cm、和彦丸の45cmなど走水・三浦筋では大型も継続中です。
シロギス
爆釣キスは100本超えで爆釣。第二泉水が118本、長崎屋が111本と2軒がツ抜けどころか三桁に到達しました。長崎屋は19日91本、18日77本からの111本で、週間で明確に上昇。かめだや92本、須原屋83本も好調水準です。台風で砂地がかき回され、ゴカイ類が舞い上がったことで捕食スイッチが入ったとみられます。釣り船小林の26cmは落ちギス前の良型で、これからサイズが上がる時期です。
タチウオ
爆釣タチウオは竿頭20本で爆釣ライン。今日は16船宿中、吉久44本、教至丸40本、品川ひらい丸37本など7軒が20本超えと層が厚い結果に。深川吉野屋の135cmは直近7日間で最大級の超ドラゴンです。かみやは船中271本を記録し、19日の船中58本から4倍以上に跳ね上がりました。水温24℃台はタチウオの適水温ど真ん中で、まだしばらく本番が続きます。
マゴチ
爆釣マゴチは竿頭8本で爆釣。一之瀬丸が竿頭10本(35〜59.5cm)で本日トップとなり、19日の6本から大きく上積みしました。新明丸が竿頭8本(38〜57cm)、濱生丸が竿頭7本で船中合計82本と、3船宿すべてが好調ライン以上。台風の濁りでマゴチが浅場に差してきたことが、数字が揃った理由と考えられます。
マダコ
爆釣マダコは10杯で爆釣ライン。えさ政釣船店が竿頭20杯と断トツで、19日の9杯から倍以上に伸ばしました。船長は「乗りが悪い分、優しい小突きが効いた」と分析しており、腕と繊細さがそのまま差になった格好。新明丸は2〜8杯、長崎屋は0〜6杯で、船宿間の差が大きい1日でした。
カワハギ
やや渋いカワハギは竿頭10本が好調ライン。えさ政釣船店が9本(16〜28cm)で惜しくも一歩手前、弁天屋が5本、ひらの丸が4本にとどまりました。19日の弁天屋13本、いわた11本と比べると明確に落ちており、原因は二枚潮。水温が下がって潮が素直になる10月以降が本番です。
ショウサイフグ
やや渋いフグは竿頭15本で好調。野毛屋9本、新明丸8本、吉久7本(最大39cm)と、いずれもまずまずの水準にとどまります。野毛屋は16日15本、19日13本からの9本で、週間では緩やかな下降。荒天後の濁りでカットウの視認性が落ちたことが影響したとみられます。
船宿スコアボード
| 船宿 | マアジ | シロギス | タチウオ | その他 |
|---|---|---|---|---|
| 粂丸 | 竿頭160 | — | — | — |
| 長崎屋 | 竿頭109 | 竿頭111 | — | マダコ6 |
| 第二泉水 | 竿頭77 | 竿頭118 | — | — |
| 品川ひらい丸 | 竿頭85 | — | 竿頭37 | — |
| 吉久 | — | — | 竿頭44 | サワラ4・フグ7 |
| かみや | — | — | 竿頭32(船中271) | アマダイ6(船中34) |
| 一之瀬丸 | 竿頭61 | — | 竿頭24 | マゴチ10・スルメ50・マダイ4 |
| 中山丸 | 竿頭67 | — | 竿頭35 | — |
| えさ政釣船店 | — | — | — | マダコ20・カワハギ9 |
MVP: 本日最も好成績を収めた船宿
数釣りでは粂丸が頭ひとつ抜けましたが、総合力なら一之瀬丸が光ります。アジ61本、タチウオ24本、マゴチ10本、スルメイカ50本、マダイ4本と5魚種すべてで好調以上。狙いを絞り切れない日には強い選択肢です。長崎屋と第二泉水はアジ・キスの二枚看板をどちらも三桁近くまで持っていった点で、今日の湾奥の象徴と言えます。
明日と今後7日間の予報
明日23日(水・祝)は風最大6.7m/s、波0.34mと海面は今日よりさらに穏やか。ただし降水確率80%と雨は覚悟が必要で、判定は○まずまずです。中潮でフィーディングタイムは11:09〜13:09。午前船後半から午後船前半に山が来る読みです。狙い目は今日と同じくアジ・キス・タチウオ。本命は24日(木)で、風5.2m/s・波0.22m・降水29%・大潮初日と三拍子そろった最高条件。週末26日(土)は降水86%と雨予報が濃厚で、27日(日)のほうが風は弱まります。
| 日付 | 気温 | 風 | 波 | 潮 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 9/23(水) | 21.6〜23.6℃ | 6.7m/s | 0.34m | 中潮 | ○まずまず |
| 9/24(木) | 21.8〜25.2℃ | 5.2m/s | 0.22m | 大潮 | ◎釣り日和 |
| 9/25(金) | 20.6〜25.1℃ | 5.6m/s | 0.26m | 大潮 | ○まずまず |
| 9/26(土) | 19.6〜21.0℃ | 6.1m/s | 0.26m | 大潮 | ○まずまず |
| 9/27(日) | 19.4〜23.7℃ | 4.7m/s | 0.22m | 大潮 | ◎釣り日和 |
| 9/28(月) | 20.2〜25.0℃ | 5.2m/s | 0.26m | 中潮 | ◎釣り日和 |
次の釣行プラン
おすすめ: 9/24(木) × マアジ
大潮初日、風5.2m/s、波0.22m、降水29%。今週で最も条件が整う日です。今日の時点でアジは21船宿が出船し9軒が竿頭50本超という高活性。台風で入れ替わった水が落ち着き、そこに大潮の流れが乗るタイミングは、数もサイズも狙える最良の組み合わせです。フィーディングタイム11:54〜13:54は午前船の終盤に重なります。
おすすめ: 9/27(日) × タチウオ
大潮最終盤で風4.7m/s、波0.22mと週末では最良。今日135cmが出た深川吉野屋をはじめ、湾内のタチウオは型・数とも充実しています。フィーディングが14:09〜16:09と午後にずれるため、午後船やショート船が面白い展開です。
様子見推奨: 9/26(土)
降水確率86%、最低気温19.6℃と急に冷える予報。風6.1m/sで海面自体は出船可能ですが、冷たい雨に長時間打たれると集中力が切れます。同じ大潮なら翌27日(日)に振り替えたほうが快適です。
出船時刻・予約は各船宿にご確認ください。最新の海況は海況予報ページで。初めての方は船釣り入門ガイドをチェックしてください。