2026年9月20日(日)20:00更新
台風接近前の雨の日曜、粂丸がマアジ105本で東京湾の竿頭に立ち、湾奥から横浜沖まで各船が数を伸ばした1日
朝から雨の予報で、船宿も客足も半ばあきらめムードだった日曜日でした。ところが台風の接近が遅れたことで強風予報が消え、羽田・船橋・深川・横浜の各船が次々と出船。結果として「雨さえ我慢すれば釣れる日」に変わりました。特に横浜の粂丸はマアジで三桁に到達。出船を決断した船宿と、合羽を着て乗り込んだ釣り人が報われた格好です。
数字だけ見れば穏やかな1日です。予報段階では最大風速11m/s・波1.2mまで見込まれていましたが、台風の進行が遅れたぶん北東寄りの風が吹き込まず、実測は風2m台・波0.76mに収まりました。複数の船長が「予報ほど荒れなかった」と口を揃えたのは、この差によるものです。
一方で潮は長潮。1日を通して流れが緩く、底物にはやや不利な条件でした。かみやのカワハギ船が「浅場は潮通しがない」とポイントを見切ったのも、長潮特有の停滞が背景にあります。水温24.1℃は9月下旬としては高め。アジやサワラといった回遊性の魚にとってはまだ夏の延長戦で、湾内に残ったベイトを追い回している段階です。逆にカワハギは水温が下がりきらないぶん、まだ型が揃わずシーズン初期の色合いが濃く出ました。
現場の声
今日は「台風接近下でも出船できた」という判断そのものがニュースでした。各船のコメントから、判断の根拠と現場の展開が読み取れます。
かみや(カワハギ船)
今季初のカワハギリクエスト乗合。台風接近が遅れ強風予報が消えたため11名で出航。浅場は潮通しがなく顔を見るだけ。ハイシーズンの実績ポイントへ移動すると上げ潮の流れはあったが、船向きと波向きが合わずグラグラの状態。どこでも顔は出たが続かず、サイズは初期らしく20cm以上が主体だった。
「どこでも顔は出るが続かない」という表現が、この時期のカワハギの居着き具合を端的に示しています。群れが固まりきっておらず、拾い釣りで数を積む展開。竿頭13本・船中44本という数字は、その中で釣り手の差がそのまま出た結果です。
さわ浦丸(サワラキャスティング)
雨の中びしょびしょで1日やれた。朝は大きくまとまったベイト反応が多く、4連発ヒットからスタート。その後も反応を当て返しながらポツポツ。もったいないバラシと掛け損ないが目立ち、もう少し獲れればという内容だった。
朝イチにベイトの大反応が出た点は重要です。水温24℃台で湾奥にイワシ系のベイトが濃く残っており、サワラの回遊が継続していることを裏づけます。バラシが多いのはサワラゲームの宿命ですが、裏を返せばアタリ自体は十分あったということ。台風通過後も反応さえ残れば、食いは続く可能性が高い構図です。
房丸(午前アジ)
6・19・20・28・34匹。外道カサゴ。ポツリポツリ釣れました。
長潮で流れが緩いぶん、入れ食いではなく拾い続ける展開だったことがわかります。鴨居大室のアジは22〜33cmと型がよく、数より身質で選ぶ人向けの釣り場です。
魚種別コンディション
マアジ
爆釣アジは竿頭50本以上で爆釣の基準。粂丸の105本(18〜28cm)はその倍に当たる大台で、雨天出船としては破格の数字です。昨日19日の同船は竿頭150本でしたから前日比では落としたものの、長潮という食いの落ちやすい潮回りで三桁に乗せた点は評価できます。房丸は竿頭34本(22〜33cm)で好調圏。横浜沖の数釣りと鴨居大室の型狙い、という湾内のすみ分けが今日もはっきり出ました。
マゴチ
爆釣マゴチは竿頭8本以上で爆釣の水準。濱生丸の10本はそれを超え、しかも最少が4本と全員が数を持ち帰った点が光ります。昨日19日の同船は5〜7本でしたから、竿頭ベースで前日比プラス3本。ここ1週間も14日10本、16日13本、20日10本と安定して二桁圏を維持しており、横浜根岸のマゴチは今が明確な盛期です。水温24℃台はマゴチの活性が高く保たれる帯で、エサのハゼやメゴチも動きが良い時期にあたります。
カワハギ
好調カワハギは竿頭10本以上で好調圏。今季初のリクエスト乗合で13本まで伸ばしたかみやは上々の滑り出しです。船中44本は11名乗船で平均4本ですから、拾い釣りの難しさも同時に示しています。えさ政釣船店は竿頭8本(14〜26cm)でまずまずの水準ながら、船長コメントによると今季初のトリプル掛けが出て小型が混じり始めた段階。群れが濃くなるのはこれから、というシーズン初期の典型です。
マダコ
好調マダコは竿頭5杯以上で好調の目安。かみやの7杯は基準を満たしますが、船長は「全体的な乗りがなく、オデコの方も残った」と厳しめの評価でした。8名で船中17杯は14日の70杯と比べると大きく落ちており、週間比では明確な下降線。風口が悪く攻められるポイントが限られたことが響いています。船長も台風通過後の回復に期待をかけています。
サワラ
やや渋いキャスティングのサワラは1人2〜3本出れば十分な釣り物です。さわ浦丸は竿頭3本で最大3.2kg、船全体でサワラ9本・サゴシ4本。林遊船は竿頭3本で最大89cmと良型を出しました。19日のつり幸が船中36本を叩き出したのと比べれば控えめですが、朝イチの4連発が示すとおりベイトと反応は健在。バラシさえ減れば数字は跳ね上がる状況でした。
船宿スコアボード
| 船宿 | マアジ | カワハギ | マゴチ | マダコ | サワラ |
|---|---|---|---|---|---|
| 粂丸(横浜) | 竿頭105 | — | — | — | — |
| かみや(羽田) | — | 竿頭13/船中44 | — | 竿頭7/船中17 | — |
| 濱生丸(横浜根岸) | — | — | 竿頭10 | — | — |
| 房丸(鴨居大室) | 竿頭34 | — | — | — | — |
| えさ政釣船店(船橋) | — | 竿頭8 | — | — | — |
| さわ浦丸(深川) | — | — | — | — | 竿頭3 |
| 林遊船(市川) | — | — | — | — | 竿頭3(最大89cm) |
MVP: 本日最も好成績を収めた船宿
出船数が7軒にとどまったのは台風接近の影響です。そのなかでかみやはカワハギとマダコの2本立てを走らせ、今季初のカワハギ乗合で13本を出した点が目を引きます。数で圧倒したのは粂丸ですが、内容で評価するなら全員が4本以上を持ち帰った濱生丸のマゴチ船も同格です。東京湾は悪天下でも釣り物の選択肢が広い、という強みが改めて出た日曜でした。
明日と今後7日間の予報
明日21日(月)は台風最接近です。最大風速19.7m/s、波2.0m、降水確率100%という数字が並び、かみやは全船中止、えさ政釣船店・房丸・さわ浦丸もすでに中止を発表しました。判定は問答無用の要注意。出船の有無以前に、海へ近づかない日と考えてください。
風向きが変わるのは22日(火)からです。最大風速6.5m/s・波0.52mまで収まり、潮は中潮に入ります。台風通過直後は濁りが残りますが、荒れ後の一発でアジやタチウオが浮くことも多い日。本命は23日(水)で、風5.2m/s・波0.38m・中潮と三拍子そろいます。24日以降は大潮に入り、25日(金)から26日(土)にかけては気温が一気に20℃前後まで下がる見込み。この冷え込みがカワハギの群れを固める引き金になれば、来週末は一段面白くなります。
| 日付 | 気温 | 風 | 波 | 潮 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 9/21(月) | 23.0〜26.7℃ | 19.7m/s | 2.0m | 若潮 | △要注意 |
| 9/22(火) | 22.9〜27.6℃ | 6.5m/s | 0.52m | 中潮 | ○まずまず |
| 9/23(水) | 22.5〜24.9℃ | 5.2m/s | 0.38m | 中潮 | ◎釣り日和 |
| 9/24(木) | 22.0〜25.2℃ | 5.8m/s | 0.26m | 大潮 | ○まずまず |
| 9/25(金) | 20.2〜25.9℃ | 7.0m/s | 0.46m | 大潮 | ○まずまず |
| 9/26(土) | 19.6〜21.5℃ | 5.9m/s | 0.48m | 大潮 | ○まずまず |
次の釣行プラン
おすすめ: 9月23日(水) × マゴチ
風5.2m/s・波0.38mと今週で最も海が静かな日、しかも中潮です。濱生丸のマゴチは14日から20日まで竿頭が10本・13本・7本・10本と一貫して高水準を維持しており、台風による水温低下が多少あっても大崩れしにくい魚種です。フィーディングタイムが11:09〜13:09と正午前後に来るため、後半勝負の組み立てが効きます。底物は波が低い日ほど当たりが取りやすく、23日は条件がそろいました。
おすすめ船宿: 濱生丸(横浜根岸)
様子見推奨: 9月21日(月)
台風最接近で最大風速19.7m/s、波2.0m、降水確率100%。主要船宿がすでに全船中止を決めています。出船があったとしても釣りにならない条件です。22日についても、複数の船宿が前日に可否を判断する構えですので、予約は当日朝の確認を前提にしてください。
アジの数釣りを狙うなら24日以降の大潮週が狙い目です。粂丸は15日153本、19日150本、20日105本と三桁を連発しており、潮が動く大潮なら再び大台が見えます。出船時刻・予約は各船宿にご確認ください。最新の海況は海況予報で。初めての方は船釣り入門ガイドをチェック。